Vocal, Guitar and Piano Duo

 ケ・サラ / チャコ&チコ(日本語歌詞)

※2019年6月 チャコ&チコ初夏のコンサートより

Qué será (1971)
música: Jimmy Fontana / letra: Franco Migliacci

訳詞:西川恭

1. ふるさとよ 丘の上の町よ
尽きゆくその身を 横たえ
そばに寄り添うものは 嘆きとあきらめ
ふるさとよ 旅立ちの時だ

ケサラ、ケサラ、ケサラ
道はどこへ続くでしょう
いずれ どの道にも 陽はまた昇るから
やがて なにか見えるでしょう

2. 友達は 皆すでに去り
明日も 誰かが行くのでしょう
ごめんね 大好きだった この町のすべてよ
お別れを 告げてゆく時だ

ケサラ、ケサラ、ケサラ
道はどこへ続くでしょう
今宵このギターは 甘くむせび泣き
少女は涙に暮れるでしょう

3. 微笑みを 心に抱いて
愛を教えてくれた君に
誓うよ そういつか きっといつの日にか
帰るよ この町へいつか

ケサラ、ケサラ、ケサラ
道はどこへ続くでしょう
いずれ どの道にも 陽はまた昇るから
やがて なにか見えるでしょう

updated: 2019/06/20(木)
 

Chaco&Chico at add9th, Komae

add9thのサイトのコラムコーナー「add9th列伝 二十一」より転載

街を歩いていてふと耳にした音楽に気を取られ一瞬にして過去にタイムスリップし、懐かしさや甘酸っぱい思い出と共に、その時の情景や匂いまでもが走馬灯のように甦ってくることがある。少なからず誰もが経験のあることではないだろうか。私なんぞは「この曲、私のこんな思い出」といった本が一冊書ける程である。

「Chaco&Chico」。いつも自然体で気分をリラックスさせてくれる歌姫、チャコ。クラシックからジャズまで幅広く弾きこなす、素晴らしいギターとヴォーカルのチコ。

デモ・テープを持参し初めて来店された時、紹介文には「私達が大切にしていることは、“このお店で演ってみたい!”と感じた所で演るということ。演奏と店の雰囲気、全部ひっくるめてお客様にその時間を楽しんでいただきたい、そう思っています etc…」と、今時珍しく丁寧な手書きの字で書かれていた。それ以来オリジナルも含め「あの頃のポップス」と題し、時にテーマを決め懐かしの曲を中心に、お客さんと思い出話を交えながらの楽しい時間を共有出来るライヴを展開。最近ではファンも増え、月一の割合で演って頂いている。「あの頃」とは個々それぞれだが、まさに“歌は世につれ、世は歌につれ”、その時代、時代に各々懐かしの曲があるはずである。

私はこれまでに、ヘドバとダビデの「 ナオミの夢」(当初、彼らは私が怪獣か何かの名を創り、冗談を言っていると思っていた!? それが、今では「コーヒー・ルンバ」と並んで彼らの代表的定番となっているのだ。しかも完璧なヘブライ語で。)ショッキング・ブルーの「悲しき鉄道員」、R・ストーンズ「アズ・ティアーズ・ゴー・バイ」、R・チャールズ「クライング・タイム」、J・D・サウザー「ユアー・オンリー・ロンリー」、コラ・ヴォケール「3つの小さな音符」などのリクエストをし、見事なアレンジと歌唱力に堪能させて頂いた。他にも彼らがカヴァーする「風に吹かれて」「スカボロー・フェア」「ステイン・アライヴ」「ウィル・ユー・ダンス」「男と女」「ソング・フォー・ユー」などなど、書ききれぬが、私にとってChaco&Chicoのライヴは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の如く懐かしの思い出の旅に連れて行ってくれる、美しいハーモニーを奏でる道先案内人なのである。

音楽のジャンルを問わず胸が熱くなってくるもの、街角でふと足を止め聴いてしまうもの、それは私にとってのブルーズ。大統領も、金持ちも、貧乏人も、誰もがブルーズを感じる時がある。心を大きく占めるもの。その奥底に響くもの。時にはみじめに。時には幸せに。。。

時計の針を少し戻してみたくなった時、「Chaco&Chico」という名のタイムマシンに乗り、あなた自身の思い出の旅に出かけてみませんか?

2012/04 add9th(K)

updated: 2012/04/15(日)